ユーラシア大陸横断の旅
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タリン旧市街
2005. 0406-0407
外貨獲得のための巨大なテーマパーク
港あるいは空港からダイレクトにタリン旧市街に辿り着けば、きっと何て素敵な街だろう、ロマンチックね、などと思ったことだろう。
私の場合、港からタリン駅に向かって、旧市街城壁の外側、つまり旧市街の西側を延々と歩いてきた。旧市街の西側はとても寂れていて、タリン駅はもとより、その前にあるトーム公園にしたって、とても長居しようという雰囲気ではなかった。帰国してからガイドブックを見たら、エストニアの治安は良いと書いてあったが、本当にそうだろうか。まだ情報が少なく、旅行者も少ないために、公開情報として被害が報告されてないだけではないかと思う。後述するが、人心の荒廃ぶりもいくつか見たし、トーム公園から城壁を上がる途中には注射器が散乱している場所もあった。



      西側の展望台から旧市街を望む。タリン旧市街では最も高い建物である、聖オレフ教会の尖塔が見える。  


ところが旧市街へ一歩足を踏み入れると、そこはおとぎの国。高級ブティックや、24時間営業のコンビニもあるし、無線アクセスポイントだってある。観光客のための便宜は大いに図られている。
古い建物を利用したホテルもあり、とてもロマンチックだが、宿泊費はとても高い。


      トーム公園からトームペア城に至る階段。城壁に沿って上れるようになっている。ただしこの辺りは人も少なくうらびれた感じで、雰囲気は余り良くない。  


カフェやレストランやバーなども、旧市街内にたくさんある。だが、どこもかしこも高い。まあ、高いと言っても1500円もあれば豪華なディナーが楽しめるだろうから、城壁の外と比べて割高だというだけのことである。旧市街の雰囲気を楽しみながら食事をしたり飲んだりしたい人にとっては決して高くはないだろう。


      トームペア城。エストニア人の砦のあった場所に、騎士団が13世紀頃建てた。18世紀にロシアの支配下に入った後、エカチェリーナⅡ世によって改築されたため、エルミタージュ宮殿のようなバロック式建築になっている。高級外車が多数停まっているのは、現在もここが議会として使用されているため。残念ながら中には入れない。  


要するにタリン歴史地区は、観光客のためのテーマパークであり、外貨獲得のための重要な観光資源というわけだ。


      アレクサンドル=ネフスキー寺院Aleksander Nevski Katedraal)。1901年、帝政ロシア時代に築かれたロシア正教教会。タリン歴史地区においては極めて違和感の強い建物だ。  


旧市街を囲む城壁は約2.5km。1日もあれば一通り見て廻れる。
エストニア人とフィンランド人は民族的にも近いので、見た目で区別するのは難しいが、旧市街を歩いている人たちの多くはフィンランド人だ。



      大聖堂Toomkirik)。エストニア最古の教会。1219年、デンマーク人がトームペアを占領してすぐ建てられたが、火災によって焼失した。その後再建され、現在の姿になった。  


世界遺産にも登録されているタリン旧市街は、13世紀にハンザ同盟へ加盟したことで繁栄した。
城壁に囲まれた旧市街は「
Vanalinn」と呼ばれ、「Toompea」(トームペア)と「All-linn」(アル=リン)という2つの地区に分かれている。「Toompea」(トームペア)は支配者層の居住区域で、現在でもロシア風の建造物が目立つ。「All-linn」(アル=リン)の方は、中世ドイツを彷彿とさせる美しい街並みで、主にドイツ商人の手によって築かれたものである。


      聖ニコラス教会Niguliste Kirik)。13世紀に建てられた教会。ソビエト軍の空襲で破壊された後、博物館となっており、15世紀後半に描かれた「死者の舞踏」(Bernd Notke)は、貴重な収蔵品。爆撃跡は工事中だったので、祈念碑か何かできるのかも知れない。  


      キーク=イン=デ=キョクKiek in de kök)。15世紀末に建てられた見張り塔。高さ49m。トームペア南端にある。「キーク=イン=デ=キョク」とは、低地ドイツ語で「台所をのぞけ」という意味。現在は軍事博物館となっており、最上階も展望台として観光客に開放されている。  
 
 
関連リンク:
Tallinn
  タリンのツーリストインフォメーション。
Tallinn Card
  タリンカード。もとをとるにはけっこう精力的に動き回らなければならない。いちいち切符を買うのが面倒な人向け。
 
 
 
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