ユーラシア大陸横断の旅
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クレムリン
2005. 0324-0329
在ロシア日本国大使館は厳重に抗議しておいてください
クレムリン横の歩道を歩いていた時のことである。兵士を満載したトラックが1両、2両と、車道を通り過ぎていく。まあロシアではよく見かける風景である。ところが3両目が通り過ぎたとき、荷台にいた兵士のひとりがワシに向かってライフルを構えよった。銃を向けられるのは生まれて初めてなもので、瞬間なんのことかさっぱり分からず、後ろなど振り向いて見る。が、誰もおらん。もしかしてそれ俺を狙ってるのか。あわててホールドアップしようとするが、何ぶん慣れておらんもので、カバンが引っかかって手があがらん。あわてふためく俺を見て兵士どもは笑って転げている。手を振ってるヤツまでいる。ヤツらにしてみれば軽い冗談のつもりだったのだろう。しかしワシは死んだと思いました。
もしも日本の自衛隊員が、冗談半分で市民あるいは旅行者に銃を向けたら、いったいどのような騒ぎになることか…。そう考えると、やっぱりロシアは度し難い国じゃのうと思う。


line     line   赤の広場。石畳で覆われているが、この石畳は縦に長く、土中に深く埋められている。凍結で石が浮き上がるのを防ぐためだろう。戦車が走ってもびくともしなさそうだ。   line


クレムリンの行列
クレムリン見学のためには、何度も行列に並ばなければいけない。入場券を買うとき、クレムリンに入るとき、武器庫・宝物庫に入るとき、である。ロシアの政治的中枢であるクレムリンは、そもそも観光客を気軽に入れるべき場所ではないので、入場時間も限られているし、毎日入れるわけでもなく、状況によっては突如入場不可になる場合もある。入場料はかなり強気で、カメラ持ち込み料は別、武器庫・宝物庫も別料金、手荷物は持ち込めないので、手荷物預かり料も必要になる。我々日本人の金銭感覚からいってもかなり高いが、むろんこれらは外国人特別料金である。共産主義時代に、「資本主義国家の国民には、公共料金を低く抑えている共産主義国家の恩恵に浴す資格はない」ということで設定された外国人料金だが、市場開放以降も続けられている。外国人料金そのものに反対する気はないのだが、それにしても高すぎはしないか。クレムリン全部見て廻ると、それだけで1万円近くするのだ。ゆえにカメラは持ち込まないことにする。(いまになって後悔してますが…)
さて、この行列だが、オフ・シーズンなので、それほど長い行列ではない。しかし動きが鈍いのだ。ポロヴィツカヤ塔から入場したが、この辺は日陰になっているため、じっと並んでいると足がしびれるほど冷えてくる。結局2時間半ほど並んだ結果、行列の原因はボディー・チェックの厳しさにあることが分かった。10カペイカ玉がズボンの尻ポケットに入っていてもビービーなり、しかもビービー鳴らなくなるまで通してくれないのだ。みんな小銭をポケットからバラバラ出すから、台の上には小銭がたくさん散らばっていた。手がかじかんでて、全部拾えなかったんだろう…。
武器庫および宝物庫に入るには、上着を預けねばならない。ゴアテックスの上着を脱いで、薄手のダウンジャケットを羽織って入ろうとすると、それではアカンと言う。この下は半袖Tシャツなのだが…と訴えてもムダ。脱いで来いという。屋内とはいえ半袖じゃあ寒い! 何というか融通が利かんというか職務に忠実だというか…。


line     line   赤の広場北側にある国立歴史博物館(государственнЫй Исторический Муэей)。ロシア革命前のロシア史の展示がある。   line


line     line   赤の広場を象徴する聖ワシリー聖堂(Храм Василия Блажеииого)。対外戦争を強行したイワン4世(雷帝)が、イル=ハン国のカザン=ハーンに勝利したことを記念して建造された。ひとつひとつデザインの異なる尖塔がおもしろい。16世紀の寺院だが、派手な色彩や特徴的な形状は17世紀になってから。伝説によると雷帝は、設計者がこれ以上に美しい建造物をつくらないように失明させたという。   line


line     line   赤の広場北西から。正面に見えるのはグム百貨店(гум)。内部は吹き抜けになっていて、天井はガラス張り。1階と2階部分がショッピングセンターになっている。かつては国営デパートだったが、現在ではほとんど外資系のショップが軒をつらねる。   line


line     line   そのうち撤去されるのではないかとの噂もあるレーニン廟(Мавзолей В.И. Ленина)。最初は木造だったらしいが、後にこのような赤い大理石造りになった。献花も少なく、立ち止まる人もまばらなのは、ちょっと淋しい。   line


武器庫・宝物庫のクロークルームに日本人の団体観光客がいた。ひとりのおじさんに話しかけてみたが、何でも日露戦争100年記念行事の一環で訪れたのだそうだ。ロシアのこどもたちのバレエなども見て、歓待ムードだったようだが、しかしそれにしてもロシア側としては日露戦争など記念したくもない出来事なんじゃなかろうか…。


      クレムリンの共通チケット。350ルーブル。撮影料はもちろん別途。  


      宝物庫(ダイヤモンド庫)のチケット。350ルーブル。宝物庫内は撮影禁止。  
 
 
ウラジーミル=イリイチ=レーニン(Владимир Ильич Ленин
1870年~1924年。史上初めての共産主義革命であったロシア革命を成功させたロシアの共産主義者で、ロシアの共産主義政党であるロシア社会民主労働党・ボリシェヴィキの指導者。
レーニンの遺体の永久保存処置は、レーニンの親族の反対を押し切って、スターリンが推進したとされている。したがってスターリンも死後、レーニンの遺体の横に永久保存され、レーニン廟は「レーニン・スターリン廟」と呼ばれるが、1961年にスターリンは焼却された。
 
 
関連リンク:
在ロシア日本国大使館
  「大使館に課された重要な任務として、ロシア国内における在留邦人の方々の安全の確保、日系企業や邦人報道関係者の円滑な活動の確保等があります。(中略)また、当館に対するご意見、ご要望など是非お寄せいただければ幸いです。皆様のご支援とご協力をよろしくお願い致します」
旅行者にライフルをいたずら半分にでも向けないよう、よく言い聞かせておいてください。
 
 
 
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