 |
ロシアでもっとも人気のある文学ジャンルがSF(ロシアではファンタスチカと呼ばれる)だ。大量消費により疲弊してしまった米英のSFとは違って、ロシアのSFはレベルも高く、芸術性も非常に高い。したがって数多くの良質なSF映画も制作されており、なかでもタルコフスキー監督の「惑星ソラリス」や「ストーカー」は、世界のSF映画史に燦然と輝く金字塔となっている。
ちなみに日本では、ソ連やポーランドなど、共産圏のSFが早くから紹介されていた。ストルガルツキー兄弟の翻訳で有名な深見弾など、翻訳家たちの活躍があったからで、スタニスワフ=レムですら西側諸国でまったく知られていなかった時期に、日本ではすでに翻訳がでている。 |
|
| |
|
| |
 |
| |
「不思議惑星キン・ザ・ザ(Кин Дза Дза!)」(1986)/監督:ゲオルギー=ダネリヤ
TSUTAYA DISCASで借りることのできる数少ないソビエト映画。緒川たまきちゃんが推薦してて、何だか勇気づけられました!
1985年から始まったペレストロイカによる規制緩和が見せかけだけではないことを証明してみせた作品。旧ソ連の全体主義を大胆にも強烈に諷刺したカルトSF映画として、日本でも根強い人気があるようです。
砂漠の星にワープしてしまった2人の男が、異星人の野望に巻き込まれながらも地球へ帰還しようとする。宇宙人と人間たちのやりとりを、ユニークなメカなどを盛り込んで描く、何というか、うーん見てみとしか言いようのない奇作。
|
|
|
| |
 |
| |
「惑星ソラリス(Солярис)」(1972)/監督:アンドレイ=タルコフスキー
スタンリー=キューブリックの「2001年宇宙の旅」と並び評されるSF映画の傑作。スタニスワフ=レムの「ソラリスの陽のもとに」が原作。
人間性の追求が希薄であった「2001年…」に対するタルコフスキーの回答が本作である。SFとしては地味目なため、当時ソ連国内では不評であり、原作者のレムも「これはSFでなく『罪と罰』だ」と酷評した話は有名。
| ※ |
2002年にハリウッドがリメイクした「惑星ソラリス特別編」もあるが、タルコフスキーの足下にも及ばない凡作・愚作で、原作の意図も理解していない。決して間違って観てしまわないように注意して欲しい。 |
|
|
|
| |
 |
| |
「ストーカー(Сталкер)」(1979)/監督:アンドレイ=タルコフスキー
ロシア映画の巨匠アンドレイ・タルコフスキー監督が、SF作家・ストルガツキー兄弟との共同脚本で描いた観念的SF映画。
“ゾーン”と呼ばれる立ち入り禁止空間。その奥にはすべての望みを叶える部屋があるという。作家(アナトーリ・ソロニーツィン)と物理学者(ニコライ・グリニコ)は、ゾーンの案内人“ストーカー”(アレクサンドル・カイダノフスキー)に導かれ、ゾーンに侵入するが…。
|
|
|
| |
 |
| |
「両棲人間(Человен-амфибия)」(1961)/監督:ゲンナージー=カザンスキー・ウラジミール=チェボタリョフ
アレクサンドル・ベリャーエフ原作のSF小説を見事に映像化した、傑作ファンタジー映画。“半魚人”である青年と借金のために身を売る憐れな女性の悲恋を描く。
|
|
|
| |
 |
| |
「ドウエル教授の首
(Завещание Профессора Доуэля
)」(1984)/監督:レオニード=メナケル
ソビエトSFの始祖アレクサンドル・ベリャーエフが現代に告げる警鐘。奇想天外な発想が盛り込まれたSF怪作。動物の首と胴体のすげ替え、首だけで生物を生かすなどの研究を続ける科学者・ドウエル教授。この異常な研究は人間にまで及ぶが、助手の手により教授自身も首だけの生物になってしまう。 |
|
|
| |
 |
| |
「UFO少年アブドラジャン(Abdullajan)」(1992)/監督:ズリフィカール=ムサコフ
ウズベキスタンのとあるコルホーズ集会で、議長はモスクワからの電報を読み上げた。「どうやら未確認飛行物体がこの村に飛んでくるらしい…」。そして、UFOが落ちてきて、金髪の少年が裸で倒れていた。
|
|
|
| |
 |
| |
「アエリータ(АЭЛИТА)」(1924)/監督:ヤーコフ=プロタザノフ
記念すべきソ連初のSF映画。ロケット設計に没頭する若い技師は、煩わしい地球での生活から逃げ出すように火星に向かって飛び立つ。
ロシア・アヴァンギャルドに支えられた美術と衣裳が目を引く。
原作はソビエト文学の巨匠アレクセイ・トルストイ。亡命先から帰国して1924年に発表したSF小説「アエリータ」。ソビエトが外圧と内乱のため非常な困難に直面していた時代を背景にした作品であるため、衰弱し滅び行く火星の文明と若いソビエトになぞらえた地球とが対比されている。 |
|
|
| |
 |
| |
「火を噴く惑星(ПЛАНЕТА БУРЬ)」(1961)/監督:パーヴェル=クルシャンツェフ
SF映画ファンの間では、カルト的人気を誇る、ソビエトで初めて金星を舞台に描いた作品。ソビエトの有人宇宙船シリウス、ヴェガ、カペラは金星探査のために目標に接近していた。が、カペラ号が隕石に衝突し、爆発消滅してしまう。ヴェルシーニン隊長はやむなく計画を変更、ヴェガを軌道上に残し、シリウスのみが金星に着陸することにする。初めに2人の隊員とロボット“ジョン”が小型船で着陸し、シリウスに着地点を指示するのだが、シリウスは目標を大きくそれて不時着してしまう。予定外の事態に地球への帰還に暗雲がたちこめるが、金星上ではさらなる危機が乗組員たちを待ち構えていたのだった…。
|
|
|
| |
| |