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ボスポラス海峡
息を飲む光景。そんな表現がピッタリくるのがイスタンブルの風景だ。
大都市の風景に感動するようなことは、そうあるものではない。しかしイスタンブル旧市街の丘陵に立ち並ぶジャミィのミナレットと、ボスポラス海峡のパノラマは圧巻だった。
初めて訪問したときは、ガラタ橋の袂の桟橋でしばらく立ちつくしたものである。
トルコは日本人にとって、とても居心地のいい国だ。 ブルガリアからギリシアへ行くついでに立ち寄ったのだが、結局イスタンブルだけに10日間滞在した。
まず食べ物がうまい。フランス・中国と並ぶ世界3大食文化のひとつと称されているのがトルコ料理だ。食文化が発達しているということは、庶民が安くて旨いものを食える環境が整っていることだと思う。そういう意味ではフランスはダメ。中国では古くて臭い油を大量に使うので、それなりの店に入らないと旨いものは食えない。
僕はロシア~東欧ルートでトルコに入ったので、トルコ料理のうまさには感動した。だって東欧なんて食うものないですよ。
そもそも外食産業が未発達なので、レストランにはいると高くつくしマズい。
ドネル・ケバブはヨーロッパのあちこちで見かけるけれども、本場のそれは肉質も違うし、パリッとした焼き加減も絶妙で、本当にうまいのだ。
ヨーグルトも実はトルコが発祥で、至るところで手に入る。甘くない飲むヨーグルトがあって、メシを食いながら飲むこれがうまい。ブルガリアごときをヨーグルトの枕詞にしないでほしい。
エキメッキというトルコのパンもうまい。フランス人の食うバゲットに似た外観だが、それよりよほどうまい。世界一うまいパンではないか。
ロールキャベツの元祖といわれるドルマもおすすめ。個人的にはトマトのドルマがうまかった。
イスラム圏ということで、アルコールには期待していなかったが、それでもエフェスの生はかなりいける。毎日5~6本飲んでた。とにかく何を食ってもうまいはずだ。日本人の味覚にもあう。
かくしてロシア・東欧で減量した体重は、トルコで一気に回復することになる。
それにトルコの人の良さは気持ちがいい。
これは同じイスラム圏のモロッコなどと比較すると、さらに際立つだろう。
たとえばモロッコで道を尋ねる。彼はあたかも友だちのように親切に迷路のようなメディナを案内してくれることだろう。しかし30分もすると突然案内するのをやめてカネをせびってくるのだ。しかも法外な値段を要求してくる。適正だと思われる(少なくない)金額を渡しても足りぬと言いはる。これ以上渡せぬと言うと仲間を呼んできて取り囲む。連れてきた仲間が弱そうなヤツだったので、断固として拒否すると、じゃあタバコをよこせだって。何だそれ。モロッコで道を尋ねると、こうした自称ガイドに必ず引っかかる。黙っていたって向こうから寄ってくることだろう。それも一度や二度ではないはずだ。
イスラムの教えでは、富める者が貧しい者に喜捨するのは功徳だとされている。しかしこれが曲解されると、金持ちからはいくらふんだくってもかまわないという考えが生まれるのだろう。モロッコではこのやらずぶったくりが極端に蔓延している。
もちろんトルコでも金銭トラブルは多いらしいが、それは日本でも新宿歌舞伎町みたいなところへいけば同様である。
モロッコやチュニジアと大きく違う点は、日本人が考えるところの善意が、かなりの確率で通用するということだ。すぐに熱くなる連中だけれども、日本人の(特に関西人の)メンタリティに非常に近い。
まあ、タバコはトルコでもしょっちゅうせびられるが。
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エセンレル・オトガル(Esenler Otogar)。ヨーロッパ側に発着するバスの起終点となるターミナル。イスタンブル中心部の西側にある。ここから地下鉄でアクサライまで15分ぐらいなのだが、このときは早朝に到着したのでまだ地下鉄は動いていなかった。このときはブルガリアのソフィアからの便だったが、ルーマニアのブカレストからの便は、イスタンブル市内中心部まで連れていってくれた。まあこれにしたって、トラムヴァイ運行前の早朝に着いたのだが。ともかくバス会社によって降ろされる場所が違うので、よく確認しておこう。 |
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サッカーに熱すぎる国
トルコではやたらフットボール(サッカー)の話ばかり聞かされるので、トルコ国内のサッカーリーグにはすっかり詳しくなった。トルコリーグの3強といえば、ガラタサライ・フェネルバフチェ・ベシクタシュで、すべてイスタンブルが本拠地である。ジーコがフェネルバフチェの監督になったり、稲本がガラタサライに移籍していたこともあって、トルコリーグに興味はなくても、その名を聞いたことはあるだろう。
トルコ人のサッカー熱は物凄くて、特に上記3チームの対戦ともなると、街中から人の姿が少なくなり、スタジアム周辺では治安が悪化する。身の危険を感じるほどだ。
トルコ国内の上位リーグであるシュペルリグ優勝クラブには、翌年度のUEFAチャンピオンズリーグ本大会への出場資格が得られる。
強豪ぞろいのUEFAに加盟しているため、FIFAワールドカップにはなかなか登場してこないが、日韓共同開催の2002年大会では3位に入っている。
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ボスポラス海峡。カラキョイ桟橋の近くからガラタ橋を写す。対岸に見えるモスクはイェニ・ジャミィ。 |
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EU加盟とトルコ
トルコは政治的には欧州指向が強く、EU加盟を目指しているのだが、オーストリアの強行な反対などで未だ果たせずにいる。他のEU諸国にしてもトルコのEU加盟に関しては消極的だ。
本音ではキリスト教国家の集合体にイスラム教国であるトルコなど入れたくないのであろうが、それを言うと余りにもあからさまなので、歴史問題や人権問題など、いろんな難癖をつけられている状況だ。
トルコからすれば、欧州最貧国であるブルガリアごときが加盟できているのに何故だ? ということになる。
実際、ブルガリアからトルコに越境すると、突如整備された道路が現れ、バスの乗り心地も一変するのだ。トルコはイスラム圏でもっとも早く近代化に成功した国である。
ギリシアは独立の経緯からして、トルコとは不仲で、現在もキプロス問題を抱えていて、今後も不仲であり続けるだろう。ゆえに列車でトルコからギリシアに向かおうとすると、国境駅で列車を乗り換えなければならないし、しかも何時間も待たされることになる。
ブルガリアにしても、オスマン帝国からバルカン戦争に至る因縁をもっているため、事情は同様で、バスで国境を越えようとすると、バスから降りて入国スタンプをもらわなければならないし、カバンの中身は厳重にチェックされるし、けっこう大変なのである。
つまりヨーロッパへ行き来する陸運は軒並み滞っているわけで、トルコがEU発足当初からEU加盟を熱望する理由もこの辺にある。 |
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ガラタサライ(Galatasaray Istanbul Spor Kulübü)
1905年設立。イスタンブルを本拠地とするサッカークラブチーム。フェネルバフチェ・ベシクタシュと並ぶトルコサッカー界のビッグ3のひとつ。ユニホームは黄色と赤。リーグ17回、カップ14回の優勝(2008年現在)を誇り、2000年にはUEFA杯・スーパーカップの優勝実績をもつ。2006年~2007年シーズンには稲本潤一が所属していた。
フェネルバフチェ(Fenerbahçe Spor Kulübü)
1907年設立。リーグ17回、カップ4回の優勝(2008年現在)を誇る、トルコリーグの盟主的存在。2006年~2008年シーズンには、前日本代表監督・ジーコが監督に就任した。同監督の下で、クラブ創立100周年の記念すべき年のリーグ優勝を果たした。ユニホームは黄色と紺。
ベシクタシュ(Beşiktaş Jimnastik Kulübü)
1903年設立。トルコで最も古い歴史をもつ。エンブレムにトルコ国旗の月と星の使用を許されている唯一のサッカークラブチーム。チーム名はホームスタジアムのあるベシクタシュ区の地名に由来。リーグ優勝12回、カップ優勝7回(2008年現在)を数える。ユニホームは黒と白。
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